2024年が始まりましたね!
年末年始は、自分自身の過去や未来を見つめ直す良い機会に触れることが多くなりますよね。
私自身も改めて自分の身体を見つめ直す機会があったので共有したいと思います。
今回は、鼠径(そけい)部ヘルニアの予備軍である私自身が、改めて鼠径ヘルニアを調べてみたという記事になります。
実は、10年ほど前に鼠径ヘルニアの手術をしている私ですが、今回、改めて調べてみたことで、当時わからなかったことを理解できたり、医療の進歩も感じることができたので、できるだけ多くの方に共有できたらなと思います。
*実際に経験したことを書いている箇所もあるので、主観が入っていることご了承ください。
鼠径(そけい)部とは?
鼠径部は、体の前面で太ももと胴体のちょうど間あたりです。足を上げた時に折れ曲がるところで、鼠径靭帯があり、太い血管やリンパ管・神経などが通る重要な場所です。
ヘルニアとは?
体の臓器や組織が、通常の位置からズレたり飛び出してしまう事をヘルニアと言います。
ヘルニアと聞くと腰をイメージする人がいるかもしれませんが、腰に限らず色々な部位でヘルニアは起こります。腰のヘルニアの場合は背骨の間にある椎間板(ついかんばん)というものが、本来の位置から飛び出してしまい、それが痛みを伴うと”椎間板ヘルニア”として診断されることがあります。
鼠径部ヘルニアとは?
さて、本題ですが、鼠径部ヘルニアとはその名の通り鼠径部で起こるヘルニアのことです。
多くは、”腸”が本来覆われている膜を破って鼠径部付近に出てしまう事を鼠径部ヘルニアと呼ぶそうです。いわゆる脱腸(だっちょう)ですね。
腸が飛び出してしまうのなら、腸ヘルニアと呼ばれそうですが、腸が飛び出てしまう場所は、鼠径部以外でも起こり得る事だそうなので、鼠径部という部位で呼ばれているのですね。
鼠径部ヘルニアの症状
これは私の10年前の経験談も含めますが、まず第1段階では、鼠径部あたりの左右を比べたときに、どちらかが少し膨らんでいるなと感じる程度です。痛みはほぼ無く、手で膨らみを押すと、膨らみがなくなります。
第2段階:私はここで気づいたのですが、鼠径部の膨らみができる時に少し痛みが出ます。膨らみを押すと元に戻ります。元に戻すと痛みはなくなります。
第3段階:歩いたりすると、すぐに膨らみが大きくなり、常に痛みや違和感があります。膨らみを押した時は、元に戻りますが、すぐにまた膨らみが大きくなってしまいます。ここで、立ち仕事や、日常生活に影響が出てきます。私の場合は、第3段階の後半で、初回受診をしました。今でももっと早く病院に行けば良かったと後悔しています。
第4段階:膨らみを押しても戻らなく、固くなってしまい、激痛を伴います。はみ出した腸に血流が回らず、固まってしまうと、ヘルニアの嵌頓(かんとん)といい、緊急で手術が必要になります。
10年前の私は、鼠径部ヘルニアというものを全く知らなかったため、軽い膨らみや痛みだったらそのうちに治るだろうと思っていました。しかし、症状は悪化するばかりで、しまいにはほとんど歩けないところまで我慢し続けました。
これはもう、知っているか知らないかだけの問題なので、もし、自分自身や周りに、同じような症状で悩む方がいた場合は、早めに病院での受診をお勧めします。
ちなみに、鼠径部ヘルニアを診断してもらえるのは、外科か消化器外科です。
鼠径部ヘルニアの原因
原因は、10年前にかなり調べた記憶があるのですが、”加齢による筋力の低下”というなんとも曖昧な答えしか得られなく絶望していたのを今でも覚えています。なんたって私の10年前と言ったら、ハタチ前後ですし、学生トレーナーという立場上、トレーニングはしていたという自負があったからです。
今回改めて原因を調べたところ、思い当たる節がいくつか見つけられました。10年経つと医療の進歩と共に解明される事も多くあったのだと思います。
鼠径部ヘルニアになりやすい人:
・40歳以上の男性
・お腹に力を入れる事が多い人(咳が多い人、サッカー選手など腹筋及び股関節を多く使う人、立ち仕事に従事する人など)
・肥満、便秘をよく発症する人
この他にも、様々な原因が考えられますが、10年前の私を振り返ってみると、納得いく事がありました。
元々、高校生まではサッカーを10年間プレーしていましたし、学生トレーナーとして腹圧を高める練習も多く行っていました。そして、当時はマニュアル(MT:ミッション)の車に乗ることが多く、エンストの恐怖から、クラッチを踏む左足にかなり力が入っていた(10年前に発症したのは左鼠径部)なと、思い当たる節が見つかりました。
症状が出るか出ないかはもちろん個々人によると思いますが、改めて思ったのは、予防することは難しいということ。だからこそ、症状が出た時になるべく早く対処できるよう、知識をつけておく事が最善の対策だと思います。
誰にでも発症する可能性がある
今回、実は消化器外科の先生に鼠径部ヘルニアの根本の原因を聞くことができました。
鼠径ヘルニアを発症するのは、男性が8割以上を占めているというのが明らかになっています。その理由は、”精巣”と関係があるみたいです。
私たちが生まれる前は、精巣はお腹の中にあります。そして、生まれてくるときに本来の位置まで降りてきます。この時精巣が通った穴が鼠径部にできます。この穴は成長するにつれて自然と閉じていくようです。しかし、筋力の低下や過度な負荷によりその穴が開いてしまい腸が出てきてしまうと、鼠径部ヘルニアを発症します。
今では、男性の鼠径部ヘルニアの多くが、この精巣が通った穴が原因となっていることがわかっているそうです。
参考文献・サイト
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