『鼠径部ヘルニア体験談2023〔Ⅲ〕』の続きになります。
年末年始の家での様子(12月30〜1月3日)
家に帰ってはきましたが、とにかく動きたくなかったので、ずっと椅子に座ってテレビを観ていました。椅子も、座面が低いとお腹に痛みが出るので、なるべく高い椅子に座っていました。
そして、一番辛かったのが、笑えなかった事。笑うとお腹に激痛が走る。もちろん、くしゃみや咳はもってのほかであるが、これは堪えようと思えば止める事ができます。
年末年始のテレビって、お笑いとか、笑わせてくれる番組が多くて…、笑いたいけど笑えないって、すごい苦痛です。なので、なるべく感動系の番組や経済系のyoutubeを見て過ごしていました。笑っても痛みを感じなくなったのは年を開けて、1月4日頃だったと思います。この間、結構辛い日々を送りました。
食欲も戻ってきて、食事制限も無かったので、普通にご飯は食べていました。腹筋に力が入ると痛いということは、たぶん腹筋が壊れているのだろうなと思っていたので、大晦日から三ヶ日くらいまでは、朝晩にプロテインを飲んでいました。この甲斐あってかは分かりませんが、腹筋の痛みは早めに引いていったと思います。体を治すためにはタンパク質はやはり重要ですね!
入院前には毎日1時間歩いていたのですが、1月3日の夜にどれぐらい歩けるか試してみようということで、30分ほど歩いてみました。痛みは多少ありますが、歩けないほどではないところまで回復しました。やはり歩幅を広げようとすると、バランスが崩れやすくなり、腹筋に痛みがある状態でした。この日は歩いてる間に、痛みが少しずつ強くなっていったので、30分で止めることにしました。
シャワーは退院日の夜から浴びていたのですが、初めは立った状態をキープするのも辛かったので一苦労でした。傷口はカサブタになっていたので、お湯がしみることはありませんでした。今考えてみると、椅子に座ってシャワーを浴びたほうが楽だったのかなとも思いますが、なんせ風呂場の椅子は低いので、それはそれで辛かったのかなと思ったりもします。高めな位置に腰掛けるところがあれば相当楽だったと思います。たまたまうちの風呂場には手すりがついていたので助かったのですが、手すりがないともっと辛かったのではないかと思います。
手術の1週間後〜(1月4日〜)
5日から仕事初めという事もあって、4日までには普通に歩けるようになりたいと思っていました。4日の夜にウォーキングをした時は、いつもと同じペース(時速6km/時)で1時間歩く事ができました。まだ少しの痛みと不安はあったものの、これだけ動ければ仕事に行けると安心しました。
10年前に切開法で手術した時は、1ヶ月ほど痛みを引きずった記憶があるので、やはり今回の腹腔鏡法の方が社会復帰がかなり早いと実感しました。
4日に術後初めて車を運転しました。医者からは、運転の制限などは特に言われていなかったので自己判断で乗りました。股関節周りには痛みがほとんど無く、アクセル・ブレーキは問題なく踏めたので、前を向いて運転することはできたのですが、目視で横や後ろを向いたりする時に、お腹に痛みがありました。この時点では、運転できなくはないけど、できれば車に乗りたくはないという状況でした。
4日の朝からは、特に体を動かしたり車に乗ったりしない時は、痛み止めを飲むのを止めました。あまり薬に頼っていると、効き目も悪くなるし、胃にも負荷がかかるし、何よりも体が治すべきところを集中して治してくれなくなるだろうという持論があったからです。5日の仕事初めの前には、不安だったので痛み止めを服用しましたが、6日以降は現在まで服用していません。
手術の2週間後〜(1月11日〜)
この頃からは、日常生活で痛みが出ることはほとんど無く、こんなに早く回復するものかと驚いていました。痛みがあるのは、朝ベッドから起き上がる時と、お腹を押した時、腹筋を伸ばそうとした時だけで、普通の生活は問題なくできるようになっていました。
そういえば、10年前は縫い目が股関節のところにあり、それが開いてしまいそうな怖さがずっとあったのですが、今回は縫ったようは跡は無く、カサブタで傷口は閉じていたので全く怖さは無かったです。これは全くの憶測ですが、もしかしたら皮膚を少し焼いて傷口を塞いでたのかなと思ったりもしました。
1月16日に退院後初めての診察がありました。この時の診察では、痛みの度合いや痛み止めの服用状況の確認と、ベッドで仰向けになりお腹に力を入れた状態での触診でした。所要時間は5分くらいだったと思います。最後に次回(1ヶ月検診)の予約をとって帰りました。
余談ですが、今の病院は受付も会計も全部自動で機械によって行われていて少し戸惑いました。もしかしたら結構前からそうなのかもしれないですが、長年病院に行くことが無かったので、すごい楽になって良かったなと思います。受付は、自動受付機に診察券を入れると、受診票が出てきて何階のどこの部屋の前で待っていて下さいと書いてあります。会計は、受付に受診票を出すと、数分後にモニターに自分の受信番号が表示され、自動会計機で会計を済ませます。10年前は会計に1時間以上待っていた時もあったので、病院のシステムの進化に驚きました。
最後に…
もしあなたの周りに鼠径部ヘルニアかもしれないという理由で悩んでいる人がいるなら、一刻も早い受診をお勧めします。鼠径部ヘルニアは現段階では手術なしでは改善しない病気です。症状によっては観察期間を延ばしたり直ぐに手術しなければいけいというわけではありません。でも、痛みを我慢しているのであれば、早急に手術してしまった方が、後々楽になると思います。
また、医療は日々進化しています。来年にはもっと楽に鼠径部ヘルニアを改善できる方法が発見されていることと思います。常に情報をアップデートすることも重要だと思います。
まだ今回の手術で1ヶ月後検診と半年後検診が残っています。どこかでそれらの情報も提供できたらなと思っています。
人それぞれ様々な状況や環境があると思いますので、1人の一意見として今回の経験談を参考にしていただけると幸いです。
Fin.
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